Case Studies
調査・戦略事例
Case 03:官公庁
医療・ヘルスケア機器関連産業振興の計画策定と推進支援
- 分野
- 医療・ヘルスケア
- 業種
- 地方自治体
背景 / 課題
医療・ヘルスケア分野に対する関心の高まりから、新たな地域経済成長につなげる基盤整備が必要
地域内に研究開発能力を持つ中小ものづくり企業が集積するなか、次世代産業として医療・ヘルスケア分野への関心が高まる。当該分野の産業振興を始めるにあたり、固有の法規制対応をはじめ、地域企業の開発や商品化を支援する基盤が必要になる。
企画 / 提案
地域の特徴等を捉えた中長期計画の策定と実現方策検討
~今後10年を見据えた政策骨子と中期計画~
主要プレイヤーの活動を押さえつつ、地域における当該分野の意義や目指すべき姿を見据えて、短期ではなく中長期で取り組む必要あり。医療機関・研究機関等の拠点を核にする振興策もあれば、企業課題を適宜解決する支援機能を地域内外のネットワークを生かして整備する方向性もある。また、リソースに限りがあるなか全方向で取り組むわけにもいかない。そこで、産学官医の有識者等から知見を集めつつ、先行して取り組む企業等プレイヤーの支援ニーズをはじめ、地域の特徴・ポテンシャルを捉えた中長期計画及び運用体制等の実現方策を検討することになった。
成果
地域で産業振興を推進していくシステムを構築
①長期の視点から政策骨子を策定
私たちの経験・ノウハウを基にしつつ、産学官医メンバーから成る委員会を立ち上げて議論を重ねる。今までの産業振興施策の成果、地域の産業集積や技術の特長、地域医療の実情等も踏まえて、重点分野や基本的な施策の柱等から成る長期(10年)の政策骨子を策定した。
②政策骨子を実行する中期計画策定と改定
地域企業の実態や支援ニーズを各種調査(アンケートやヒアリング)から明確にしつつ、改めて委員会及びワーキンググループの議論を通して、専門コーディネータ設置を含めて、政策骨子を実行する中期計画(5年)を検討した。
中期計画は5年後に改定。基本的な支援策の内容をブラッシュアップしつつ、地域産業支援機関では対応が難しい医療・ヘルスケア分野固有の課題解決の支援機能を更に強化する新規施策を立ち上げた。
③推進体制の立ち上げと運営
中期計画推進とPDCAの仕組みとして協議会組織を立ち上げ、運営。
産学官医メンバーの相互協力と連携促進を図るとともに、中期計画の進捗把握・評価、今後の政策方向性を協議した。
④情報発信と交流・連携促進
政策骨子や中期計画を周知するパンフレットを作成するとともに、フォーラムを企画・開催(年1回)。
フォーラムでは地域企業や医療従事者等の参加を促し、支援成果等の報告とともに、企業の技術展示や臨床現場ニーズ紹介、参加者間の交流会を通して、ニーズ・シーズマッチングによる更なる事業機会創出を図った。
⑤社会の変化等を捉えて次の10年へ
当初策定した政策骨子の期間終了に合わせて、10年間の取り組み成果、地域企業の参入実態や今後の意向等を改めて調査しつつ、社会変化や技術革新、国・地域における医療・ヘルスケア分野の環境変化等を取り入れ、次の10年を見据えた新たな政策骨子と中期計画を策定した。
提供サービス
- 医療・ヘルスケア分野における産業政策・ビジョン、計画の策定及びその運用フォロー(必要な各種調査の企画・実施含む)
- 委員会や協議会等の事務局運営
- フォーラム等イベントの企画・運営